今さら聞けない!医薬部外品と化粧品の違いとは?

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ドラッグストアやスキンケア商品のパッケージでよく見かける「医薬部外品(薬用)」という表記。
なんとなく「効きそう」と感じたこと、ありませんか?

では、ここで質問です。

医薬品、医薬部外品、化粧品──この3つの違い、説明できますか?

美容が好きな方や、成分に詳しい方でも、自信を持って答えられる人は意外と少ないかもしれません。

実はこれらは、日本の法律(薬機法)に基づいて明確に区分されており
その違いを理解することが、“自分に合ったスキンケア選び”の第一歩になります。

本記事では、

  • 法的な定義の違い
  • 効果や成分に関するポイント
  • 実際に選ぶときの注意点
  • そして、「結局どれを選べばいいの?」という疑問にも、目的別に丁寧にお答えします。

※専門的な用語も出てきますが、注釈付きで初心者の方にもわかりやすく解説していきますのでご安心ください!

第1章|医薬品・医薬部外品・化粧品の違いとは?【法的な分類】

日本で販売されているスキンケア製品や日用品は、
「薬機法(旧・薬事法)」という法律に基づき、次の3つに分類されます。


◆ 3つの分類と定義

分類法的定義(簡略)効果効能の範囲
医薬品病気の治療・予防などを目的とした製品。高い効果が期待される。明確な治療・改善(処方薬・OTC)
医薬部外品病気の予防や軽度の症状改善が認められた有効成分を含む製品。厚生労働省の承認が必要。予防・衛生・軽度の効能
化粧品身体を清潔・健やかに保つための製品。見た目や使用感の向上を目的とするが、効果は限定的。清潔感・保湿・香りづけなど

簡単に言うと…

  • 医薬品:病気を治す(効果バツグン・お薬)
  • 医薬部外品:予防や軽い症状に効く(厚労省お墨付き成分入り)
  • 化粧品:気持ちよく使える・肌を整える(でも効果は謳えない)

※図はイメージです。オリジナル作成。視覚的に違いを把握したい方はこちらをご参考に!


◆ たとえば、シミ・シワに効くのはどれ?

実際に「美白」や「シワ改善」など、よく広告に出てくる効果はすべて“医薬部外品”でのみ表示可能です。

表示例使用できる分類
「メラニンの生成を抑え、シミを防ぐ」◎ 医薬部外品のみ
「シワを改善する」◎ 医薬部外品(※ナイアシンアミド等)
「肌にうるおいを与える」○ 化粧品でもOK

このように、「効果が明記されているかどうか」が、化粧品との大きな違いになります。

次の章では、医薬部外品に含まれる「有効成分」とその役割について、もう少し踏み込んで解説していきます!

第2章|医薬部外品に含まれる「有効成分」とは?

「医薬部外品」には、厚生労働省が効果を認めた“有効成分”が一定濃度以上含まれている必要があります。
この“有効成分”があることで、「シミを防ぐ」「ニキビを予防する」「フケ・かゆみを防ぐ」などの効果効能を表示できる
のです。


◆ 代表的な有効成分の例

成分名目的・効果よく使われている製品例
ナイアシンアミド美白、シワ改善(コラーゲン促進)美白美容液、シワ改善クリーム
トラネキサム酸美白、抗炎症(メラニン生成抑制)薬用美白化粧水、敏感肌用美容液
グリチルリチン酸2K抗炎症(ニキビ・肌荒れの予防)薬用化粧水、オールインワンジェル
イソプロピルメチルフェノール殺菌作用(ニキビ菌対策)薬用洗顔料、ボディソープ
アラントイン肌荒れ予防・修復促進ハンドクリーム、保湿ジェル

✅ 補足:
これらはすべて「医薬部外品の有効成分」として承認されているものです。
化粧品にも同じ成分名が配合されていることがありますが、その場合は効果効能を明記することはできません。


◆ 注意!「有効成分配合」=必ず効く わけではない

医薬部外品はあくまで「予防」や「軽度な症状の改善」を目的としています。
したがって、医薬品のような即効性や治療レベルの効果は期待できません。

また、同じ有効成分が含まれていても、濃度や処方設計の違いによって“効きやすさ”は大きく変わります

つまり、「有効成分が入っている」だけで判断せず、
自分の肌悩みに対して“何の成分がどんな濃度で”入っているかを見ることが大事なんです。

第3章|「医薬部外品だから安心」ではない理由

「有効成分が入ってるから安心」「医薬部外品ってなんか良さそう」――
そんなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?

でも実は、“医薬部外品”だからといって、安全性や肌へのやさしさが保証されているわけではありません


◆ 医薬部外品にも「肌に合わないことがある」

たとえば、ニキビ予防の医薬部外品には殺菌成分(例:イソプロピルメチルフェノールなど)が使われることが多く、人によってはこれが刺激になったり、乾燥を感じやすくなることも。

また、美白有効成分として人気のトラネキサム酸も、人によっては肌が赤くなってしまうケースもあります。

✅ 補足:
「効果が強い=刺激がある可能性も高い」という側面もあるんです。


◆ 化粧品より“自由度が低い”こともある

医薬部外品は、効果を示すために有効成分が一定量含まれている必要があり、成分の配合バランスに制約があります
そのため、「テクスチャーのよさ」や「香りの楽しさ」「保湿成分の豊富さ」など、使用感への配慮がやや弱いこともあるのです。

一方、化粧品は配合の自由度が高く、使用感や香り、肌なじみにこだわって作られているものも多くあります


◆ “肌との相性”がいちばん大事

いくら「医薬部外品」「有効成分配合」といっても、
最終的には自分の肌に合うかどうかがすべてです。

パッケージの効果効能に安心せず、
**「使ってみてどう感じたか」**をしっかり見極めることが、美肌への近道です。

第4章|医薬品・医薬部外品・化粧品、結局どれがいいの?

「結局、どれを選べばいいの?」
この疑問に答えるには、目的や肌状態に合わせた選び方が大切です。


◆ 肌悩みをピンポイントで改善したい → 医薬品(+皮膚科の診察も)

たとえば…

  • 炎症がひどいニキビ
  • アトピー性皮膚炎や肌荒れが悪化している状態
  • 明確な「症状」があるケース

こうした場合には、市販薬や皮膚科で処方される医薬品を検討すべきです。
根本からアプローチし、症状を抑える力が求められます。


◆ ニキビ予防や美白、シワケアを始めたい → 医薬部外品

  • ニキビができにくい肌を目指したい
  • シミやシワを予防したい
  • 美白や透明感を高めたい

このように、「予防」や「軽度の肌悩み」に対しては医薬部外品が◎です。
ある程度の効果を得たいけど、日常のスキンケアに取り入れやすい手軽さも魅力です。

◆ 保湿重視や肌をやさしく整えたい → 化粧品(特に敏感肌の方)

  • 季節の変わり目にゆらぎやすい
  • 肌が乾燥しやすい
  • 香りやテクスチャーも楽しみたい

こういった場合は、**配合の自由度が高い「化粧品」**が最適です。

保湿成分や美容成分が豊富で、低刺激設計のものも多く、肌をやさしく整えたい方にぴったりです。


◆ 最新美容を試したい!→化粧品

最新の成分や処方(例:ヒト幹細胞培養液、ナノ技術、ニードル系コスメなど)は、
まだ国の承認が下りていないことも多く、医薬部外品ではなく化粧品として販売されるケースが一般的です。

📌 つまり、「最先端の美容を試したい」方は化粧品の方が選択肢が広いというメリットも!

ただしここで注意なのは、
「新しい=いいもの」とは限らないということ。

たとえば話題の「ニードル系コスメ」は、角質層まで美容成分を届ける設計ですが、
肌質や状態によっては刺激になったり、効果に差が出ることもあります。

✨ 選ぶときのポイントは、「自分の肌との相性」と「継続できるかどうか」。


◆ わたしに合うのはどれ?

状況・目的おすすめ分類理由
炎症ニキビ・肌荒れ医薬品症状に対する治療効果
予防ケアや美白医薬部外品効果と手軽さのバランス
保湿・肌を整えたい化粧品使用感・自由度が高い
敏感肌で不安化粧品(敏感肌用)低刺激処方の多さ

◆ 最後に:効果だけじゃなく、使い続けられるかが大切

スキンケアは“続けてこそ”効果が出るもの。
だからこそ、「香りが好き」「塗ると気持ちいい」「肌がご機嫌になる」などの感覚もとても大事です。

📌 ポイント:
高機能だからいい、効果が高いからいい、ではなく
“自分の肌と気持ちが心地よくいられること”を大切に選びましょう!


◆ まとめ|「医薬部外品っていいの?」の答え

「医薬部外品=効果がある」「化粧品=なんとなく保湿だけ」
そんなイメージを持っていた方も多いかもしれません。

でも実際は、どれが良い・悪いではなく、自分の肌悩みや目的に合わせて選ぶのが正解なんです。

分類特徴向いている人
医薬品治療を目的とし、効果効能がはっきり認められている肌荒れやニキビなど、医師の診断が必要な状態の方
医薬部外品「予防」や「改善」が国に認められた成分配合シミ・シワ・ニキビを本格的にケアしたい方
化粧品使用感や保湿、美容成分の自由度が高い。刺激が少ないことが多い敏感肌の方や、最先端の美容成分に興味がある方

💡つまり、こんなふうに選ぼう!

  • 「悩みが明確」な方(例:シミ、シワ、ニキビ)→ 医薬部外品
  • 「肌にやさしいケア」「最新の美容を試したい」→ 化粧品

🔍 “化粧品=効果なし”ではない!
毎日継続して使うことが大切だからこそ、ストレスなく使えることが最大の効果とも言えます。


❗️最後に大切な注意点

最近では、「医薬部外品レベルの効果を化粧品で!」と謳う商品も見かけます。
しかし、これは法律的にもNGな表現
である場合があり、実際には効果が保証されていないものが多数。

こうした表現であたかも“治る”“効く”かのように見せかける商品は、悪質なケースも多いです。

この記事を読んでくださった皆さまには、
そうした誇大広告に騙されず、自分に合った安心できる選択をしていただきたいと思います。

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